コロナの影響もあり、退職を決めた。ほんの少し休んだ後、転職活動を開始した。転職活動のポイントにしていたのが、「お客様と直接的に関わり、自分自身も知識を増やしながらやりがいを持ち、長く続けられる仕事」だった。何社か面接をし、不動産業界に目を向けるようになり、『アドバンテージ・アール・エー』に出会った。「不動産業界で働くなんて考えもしていなかったです。でも、もともと住宅を見ることは好きでした」と話す。不動産業界は人生の中での大きな買い物である住宅の購入に携わることができる。その中でも営業職であれば、今までよりもお客様と深くお話ができるのではないかと考えた。自らもやりがいや意欲を持ってスキルアップができ、かつ長期的に働ければ・・・。その想いは強くなる一方だった。その反面、まったくの未経験で不動産業界に飛込むことに不安もあった。だが、その不安は一気に吹き飛ぶことになる。面接時に、「他業種から入社した先輩社員が今や第一線で活躍している。業種は違うが、自分が今まで培ってきた接客の経験も営業の仕事に活かすことができる」との言葉をかけられた。「自分のやってきたことが役立ち、未経験からの活躍も夢ではない！？」Ｏは入社を決意した。

いざ入社してみると、やはり前職とは違う環境に不安で押しつぶされそうになった。しかし、右も左もわからないＯを待っていたのは、優しい先輩社員たちだった。研修で訪れた現場はどこもアットホームな雰囲気で迎えてくれ、また、わからないことは一から教えてくれる先輩方がいるので、心強かった。最初に与えられた仕事は、物件の知識を吸収すること。まずは、先輩の接客に同行することから始まった。不動産の仕事は、平日と週末では仕事のやり方がまったく違う。「週末の土日はお客様対応に専念します。年齢も職業も多種多様。本当にいろいろなお客様にお会いすることになります。世代は同じでも、考え方、生き方、価値観、所得、将来のライフプランもすべて異なり、さまざまな人生の背景が垣間見えますよ。お客様一人一人が違う想いを胸にご来場いただいていることを改めて感じます。」と、まだぎこちない接客をしながらも笑顔で話した。「住宅を販売することだけではなく、お客様の状況に合わせ一番いい資産運用のカタチを、ライフプランを作っていくのが、この仕事。先輩方が必ず大切にしているのは、お客様の情報なんです。ライフスタイル、家族構成、将来のビジョンなどをじっくり、真摯にお聞きすること。そうでないと、こちらもお客様に合ったご提案はできませんよね。住宅の購入は、人生を左右すると言っても過言ではない大きな買い物です。『この人だったら安心して任せられるな』と思っていただけるように、まずは自分のことを信頼していただき、本音を話していただけるよう心を込めて接客していきます」と、前職の接客の経験を活かしつつ、新しい接客の方法を模索しているようだ。また、不動産の紹介は不動産の知識だけではない。設備や金融、周辺地域の事まで幅広い知識が必要になる。このような状況を目の当たりにしたＯは、「最初にたくさんの資料や数字を目にした時は、正直覚えられるのか、自分に理解できるのか心配になりました。でも、入社後に『まずはお客様に住みたいと思ってもらうために、自分がその物件を好きになる事が大切だ』と先輩から言われました。その気持ちを一番にして興味を持って調べることは苦にならないんです。今まで知る事もなかったさまざまな知識も増え、自分の人生までも豊かになっていくのを感じています」と話した。