【マンションにおけるペットライフ】
花の盛りも過ぎ、初夏の気配が漂う季節となりました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。
今回はマンションにおける犬とのペットライフについてお話させていただきます。
一昔前はマンションでのペット飼育は殆どの物件で禁止となっていましたが、最近の新築分譲マンションでは大型犬禁止などの条件はあるものの、ペット飼育が可能な物件がほとんどになってきています。
子犬から飼い始めた場合、10年単位で生活を共にする家族となります。
そのため、飼うにあたっては責任をもって人も犬も快適な環境で共に過ごしたいですよね。
では、犬にとって快適なマンション環境とはどういったものなのでしょうか。
マンションは戸建てとは違い、同じ建物内に色々な方が同居している形態になります。
その中には動物が好きな方はもちろん、苦手な方や動物アレルギーをお持ちの方など、できればペットと距離を置きたい方もいらっしゃいます。
そこで最近の分譲マンションでは、両者がお互いに気持ちよく生活できるよう様々な対策がされています。
①エレベーターに「ペットボタン」が設置されている
エレベーターに一緒に乗る際にパネルに設置されている「ペットボタン」を押すと、他の階の乗り場のパネルにこれから来るエレベーターにはペットが乗っていることが表示される機能です。この機能によって、動物アレルギーの方や動物が苦手な方はそのエレベーターへの同乗を避けることができます。また、最近ではこのボタンを押すとエレベーター内の換気を強くする機能などもあるようです。
②ペット連れの方の同線を一般の方と別にする設計
例えば、散歩に行った帰りにはサブエントランスを使用します。サブエントランスは動物が苦手な方と一緒にならないようにするほか、ペットの足洗い場などの設備が整っています。動物が苦手な方となるべく一緒にならないような動線で移動できるよう、設計上工夫を凝らしたりする物件もあります。
③構造上の防音性能の向上
これまではフローリングの上を歩く際に、ツメと床が触れる「カシャカシャ」という接触音がかなり下の階に響いていました。しかし最近では、二重床+二重天井などの構造による防音性能の向上で大幅に軽減されてきています。
こういった設備があることで、快適さはかなり変わってくると思います。
しかし、ペットを飼っている方は動物が苦手な方やアレルギーのある方々の気持ちも理解して行動することが最も重要だと思います。動物が好きな方、嫌いな方、お互いが気持ちよく生活できるよう、お互いを思いやり行動出来れば素敵ですね。
ここで余談ですが、犬にとっての快適空間を作る為のアドバイスを4つさせていただきます。
①フローリングのコーティング
通常のマンションのフローリングは滑りやすく、犬の股関節などに大きな負担がかかることが多いです。そのため、フローリングに滑らないタイプのコーティングを施工することで解決します。
②犬が安心して休める場所を作る
落ち着いて休めるスペースを必ず確保してあげましょう。
ただ、もともと群れで生活していた動物の為、寝室などの一人ぼっちになる場所でなく、人のそばにそのスペースを作ってあげるのがいいようです。リビングの隅などにケージなどを設置して、「犬だけのスペース」を作ってあげてください。
③室温に気を使う
小型犬は暑さ寒さに弱いので、まずは冷暖房でつねに快適な室温に保つことが重要です。
マンションは気密性が高いため、夏はエアコンを稼働させていないとかなり暑くなります。特に夏場の温度管理は気を遣いましょう。
最近はガス温水式の床暖房など光熱費が抑えられる設備も増えてきたので、マンションを選ぶ際の基準にしてもいいと思います。
④飼いやすい犬種を選ぶ
犬は犬種によって性格や飼育の難易度が大きく異なります。
飼いなれた方はいいのですが、初めて飼う方はなるべく飼育が容易な犬種を選んだ方が安心です。
ちなみにマンション飼育に向いている犬種は、
トイプードル ・ パグ ・ シーズー ・フレンチブルドッグ
です。この4種類は鳴き声も小さく、しつけし易い犬種です。また、抜け毛が少ないことが大きなポイントでもあります。
逆にマンション飼育に不向きな犬種は、
柴犬(しつけが難しい) ・ ボーダーコリー・テリア(必要運動量が多い) ・ ポメラニアン(鳴き声が大きい)
です。この4種類はなかなか飼育の難易度は高いという声が多いです。しつけが難しい犬種や必要な運動量が多い犬種が多いですね。一概にNGというわけではないですが、ある程度の基準と考えてもいいかもしれません。
犬好きにとっては、犬はペットという概念にとらわれず家族としてともに生活することは幸せでとても楽しいことでしょう。ですが、マンションには規約があり、他の入居者がいることを忘れてはいけません。今一度マンションの規約を確認し、マナーを守るだけでなくモラルある行動を心掛けながら、快適なペットライフを過ごしましょう。
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